5.リクルートと競合する会社
リクルート社TMDのライバルはどこですか、
という質問に対して、原氏は、「自前で頑張るTLO、
特許に熱心に投資するベンチャーキャピタルや商社」などを挙げた。
しかし、「インターネットによる特許流通を標榜する会社」は、ライバルにはならないという。
リクルート時代の山本氏からも
「電話を掛けて売れないものをインターネットでは売れません。」
という台詞を聞いたことがある。
この台詞は「情報」を商品として営業を長年続けてきたリクルート社、
山本氏ならではの至言名言であると思う。
フットワークなしに情報は売り物にはならないのだ。
「情報」を商品としているという意味での同業者である弁理士にも、参考となる言葉ではないだろうか。
なお、原氏は、「技術移転ビジネスは、多種多様な雑誌が売れる一人勝ちのない業界のようだ」
とも語っていた。
雑誌は、ジャンル、年齢層、コンセプトなどによって細分化されている。
技術移転もそういったビジネスなのではないか、ということだ。
技術移転の最前線で感じていることを、
雑誌というメディアを多数出版しているリクルート社らしく表現されていて、説得力を感じる。