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◎大学発明を支えるリクルート社のアソシエイト 第十回

5.リクルートと競合する会社  

リクルート社TMDのライバルはどこですか、

という質問に対して、原氏は、「自前で頑張るTLO、

特許に熱心に投資するベンチャーキャピタルや商社」などを挙げた。

しかし、「インターネットによる特許流通を標榜する会社」は、ライバルにはならないという。

リクルート時代の山本氏からも

「電話を掛けて売れないものをインターネットでは売れません。」

という台詞を聞いたことがある。

この台詞は「情報」を商品として営業を長年続けてきたリクルート社、

山本氏ならではの至言名言であると思う。

フットワークなしに情報は売り物にはならないのだ。

「情報」を商品としているという意味での同業者である弁理士にも、参考となる言葉ではないだろうか。

なお、原氏は、「技術移転ビジネスは、多種多様な雑誌が売れる一人勝ちのない業界のようだ」

とも語っていた。

雑誌は、ジャンル、年齢層、コンセプトなどによって細分化されている。

技術移転もそういったビジネスなのではないか、ということだ。

技術移転の最前線で感じていることを、

雑誌というメディアを多数出版しているリクルート社らしく表現されていて、説得力を感じる。

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