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◎特許法の原点

分からなくなったら原点に戻れ

ということは、どの世界でも言われることです。

特許法の世界において言えば、

分からなければ条文に戻れ、 ということです。

しかし、初学者にはこれがなかなか難しいのではないか、と思います。

初学者の頃の私は条文よりも特許法概説のほうが重要だと思っていました。
たいていの「正解」はそこに書かれていたからです。
そして、「初学者」の時代は結構長かった。

弁理士試験が条文に対する試験であると、本当に気付けたのは、
二度目の一次試験に落ちたときでした。

過去の問題集、解説書のどこにも書いていないが、
二つ三つの条文を組み合わせて読めば答えが導ける。
そんな問題が多数出題されている、ということに気づき、
ようやく『弁理士試験が条文に対する試験である』という当たり前のことにたどり着いたのです。

知財という情報を扱う仕事にしていくには、情報の本質を弁える(わきまえる)必要があります。
情報の本質の一つが、
原点に戻る、
一次情報に戻るということです。

弁理士試験における一次情報とは、特許法の条文なのです。

遠回りして掴んだこの本質には、仕事において未だに「身を助く」場面があります。

基本書は二次情報、それを使って作成している模範答案やレジュメは三次情報にすぎません。

そんなあやふやな情報に、年に一度しかない試験の場で、
自分の一年間という時間を預けられますか?