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◎地域中小企業知的財産戦略支援事業(1)

堅実な技術を擁して堅実な経営を続けている中小企業であっても、
その経営資源である「堅実な技術」について、有効な知的財産の権利化、
活用ができていないことが多い。

そのような中小企業に対して、どのような知的財産戦略を立案し、実行すればよいのか。
こうした施策を、(財)中小企業基盤整備機構が模索していた。

その施策の情報収集を兼ねて、企業への知的財産戦略を提案・支援している民間業者を募り、
モデル企業への知的財産戦略を提案・支援に関する費用を
(財)中小企業基盤整備機構が拠出するという政策が平成16年から本年までの3年間、
「地域中小企業知的財産戦略支援事業」として行われている。

さて、『企業への知的財産戦略を提案・支援している民間業者』として、
有限会社夢屋が推薦され、コンペに参加する機会を得ました。
このコンペに先立ち、前記の事業の趣旨説明会への参加や
モデル企業へのヒアリングなどが行われました。

そこで感じた疑問が、「何のための支援なのか」ということでした。

知的財産戦略を実行するには、継続的に予算が必要になることは明白です。
知的財産戦略が実際の効果を出していくには、時間も掛かります。

ところが、堅実に永年経営をしてきたモデル企業は、自らのお金を拠出することなく、
知的財産戦略を立案してもらえる。
身銭を切ることなく立案された戦略なら、実行してもしなくても良い、
という甘えが出るおそれがないのか!?

(財)中小企業基盤整備機構としては、『企業への知的財産戦略を提案・支援している民間業者』
による提案、支援のノウハウを吸い上げられればいいというのか!?

それでは、税金を有効に活用しているとは言えないなのではないか?

こうした憤りを感じた私は、極めて短い準備期間を経て、
「支援事業が終了した半年後から、自力および自腹で知的財産戦略を実行するための支援策」
というプランを、コンペにてプレゼンしました。

(財)中小企業基盤整備機構としては、想定していなかったプレゼンテーションだったことでしょう。
大きく頷いてくれる方が少なくなかったことに自信を持ったのですが、
コンペの結果は私の期待を外れたものになりました。

愚痴をこぼした友人の忠告。
「お役人を前に、お役人の想定外のプレゼンをして通るわけがないだろ!」

ごもっとも・・・・