サッカーの四級審判になるには、ルールについての筆記試験にて80点以上と、
1500メートルを7分半で走る脚力とが要求されます。
とはいえ、脚力を別にすれば、ルールブックを丸暗記すれば合格でき、合格率は非常に高い試験です。
さて、いわば実戦のための試験であるにも関わらず、丸暗記すれば合格できる。
しかし、それでは全く実戦では使えない。その点は、弁理士試験と同じでしょう。
一方、審判資格の方が断然難しい、厳しいと感じたのは、
「瞬時に判断しなければならない」ということです。
実務において、間髪を入れずに判断を要求されるような場面は稀です。
そういうことに気づいて、「技術ある審判」に尊敬の念を抱くようになりました。
(それまでは、ぼーっと見ていた証拠です。)
試合で審判としてルールを使いこなせるようになるには、ルールブックを読んでいるだけではダメです。
自分でゲームをする、自分が審判になったつもりで試合を見る、
先輩審判のジャッジを質問する、などによってようやく身に付いてくる。
私の場合、まだまだ身に付いていないことが山ほどあります。
また「何気なく」見ていては気づかないことが山ほどあり、「一人前」になるには遠い道のりを感じます。
さらに、それを「瞬時のジャッジ」という形にできるまでには、また一山越えなければなりません・・・。
失敗と反省を繰り返しながら、身に付けて行くしかないのですが、
失敗をした自分を振り返るのは、正直なところ「苦痛」です。
弁理士試験の勉強と実務とを同時に始めた頃、同じような感覚に陥ったことを思い出します。