発明者が記載していただいたメモや図面を、特許明細書に反映していくことは重要です。
重要です、ということを強調したいので、私の失敗例で書いてみます。
発明者のメモの言葉を、その言葉のままに書けなければ、
言い換える表現を考えるのが「仕事」になるわけです。
しかし、言葉や表現を変えた場合には、
「書いていただいた言葉(表現)を変えると、こういうことでしょうか?」と、
発明者に対する確認作業が極力必要だ、ということです。
ある仕事において、後に予定されている翻訳のことも意識していたため、私自身が読んで分かりにくい、
と思った箇所を変更するとともに、重複していると思われた記載を削除しておいたのです。
発明者に対する確認を怠ったつもりはなかったのですが、変更した箇所が多数あったこと、
期限が迫っていたことなどから、全ての変更箇所を確認できませんでした。
そしてその後、提示された先行技術との差について、補正をする必要な段階において、
「どうして記載を変えたり、削除したのだ!あの記載が残っていれば、明確に差が出せたのに!」 と、
発明者に怒られることになりました。
冒頭の重要さ、伝わりましたでしょうか?