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◎特許創造のアシスト業務(2)

大企業においても、技術者の方々に、
何が特許ネタになるのかということを十分には理解されていないという、
予想外の実態。それはなぜか。

きめ細かな個人指導をしてあげられれば、
現状の仕事の中から特許ネタの発掘をしてあげれば、
この問題は解決することも多いのですが、発明人口に対してきめ細かな個人指導が出来るほど、
パテントリエゾンの数は多くない。

そこまでは予想がついたのですが、大企業の場合には知財教育が行き届いており、
研究者や開発者のトップやベテランは、「よく分かっている」ものである、
だから部下にも指導できるので、特許担当者の代役をされている、
と思い込んでいました。

しかし、そうでもないらしい。

何が発明なのか、どのレベルに達すれば出願する価値があるのか、
ということは、多くの技術者にとって「まだまだ分からないこと」だったようです。

 
 それはなぜか。よく考えてみました。

一年中、特許を仕事として触れている自分でも、
発明発掘がある程度出来るようになるのは、ハードウェアの発明でもかなりの期間を要しました。

ソフトウェアが発明として成立する要件を、個別具体的に裁けるようになるには、
更にかなりの時間が掛かりました。

研修制度が充実していて、研修を受ける側も優秀な人達がそろっているとしても、

   「呑み込めて腑に落ちる」

というところまでになるには、自分の仕事の上で体感しなければ難しいことなのではないか。

私自身の呑み込みの悪さを差し引いても、
上のような結論は当たらずとも遠からず、なのではないかと思う次第です。

なお、私は、自分の呑み込みの悪さを、『分かりやすい資料作り』に活かそうと、
日々工夫をしています。
発明支援ノートを企画作成したり、漫画による知財入門テキストを試作したりしたことも
その一つなのですが、道程は遠いようです。

発明支援ノートについて

漫画・特許入門について