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◎知財コンサルティングに関する考察(9?2)

(2)知財は「大人」の財産

知財を組織力のひとつとして組み入れていくためには、
たとえば、基礎を身につけて投資する第一ステージ、
同業他社との駆け引きに使えるような第二ステージ、
資産として活用する第三ステージ、といった複数のステップが必要でありましょう。
(このような事は、私のような者が書くまでもないことだと思いますが。)

明らかに第一ステージにいるクライアントに対して、
いきなり「知財で儲けましょう、弁理士を呼んで出願させましょう」といった活動を、
主に地方の中小企業に対して行っているコンサルタント(?)を見て違和感を感じ、
以下のようなことを考えるに至りました。

一般論として、財産は、「こども」では扱えません。
財産の中でも知的財産は、特に扱いが難しく、「組織として大人」でなければ怪我をします。
「知的財産を扱える大人としての組織」は、知的財産という道具をお金に換えようと試み、
一度や二度は怪我をした経験によって、ようやく「大人」になっているはずです。

ですから、「こども」に知的財産の生半可な知識を振り回して怪我をしてはならない、
怪我をさせてはならない。致命傷にならないような怪我で済ませられるような予防、
手当てなどを教えたり、一緒に体験したりするのが、
知財コンサルティングという仕事をすることとなった
「大人」の役割なのだと思います。