私は、ひとまず「パテントマップの目的」という観点から、
過去用、未来用の二種類に分けています。
非常に大ざっぱな分け方なので、
ふたつの要素を複合したもの、というのは当然存在します。
a)過去用(整理)マップ
1)自社がある分野でどのような出願をしたかを整理するためのマップ
自社の開発や特許出願の重複を回避、未着手分野や手薄分野の発見を目的としています。
2)特許ポートフォーリオのためのマップ
企業が他社買収などの際に作成するようです。
3)他社出願と自社出願との関係マップ
他社と自社とを、特許という土俵でどのような関係にあるかを整理するためのマップです。
資本力や技術力とは違った、特許における勢力関係が見えてくることがあります。
他社を一社に絞る場合と、複数社を一緒に載せる場合とでは、
地図の意味合いが違ってくる場合もあります。
4)クレーム解析マップ
請求項の数が膨大である一の出願、
あるいは関連出願の請求項どうしの関係を解析し、明確にするためのものです。
b)未来用(技術動向予測)マップ
1)特定の一社の今後の傾向の把握
2)業界全体の今後の傾向の把握
自社あるいは他社の傾向を把握し、将来の動向を予測するためのマップです。
次世代の技術動向を予測したり、
特許によって自社に有利な布石を打つことを目的としています。
作成には、ハイレベルな情報収集、情報分析が必要です。