「発想」、「創造」に関わりたい(自分で発明したい)、
という気持ちを私が強く持つことになったきっかけをご紹介します。
当時の大学での勉強や将来の仕事について悩んでいた私(大学三年)に、
ある教授が、自分の先輩が書いた本だ、といって紹介してくださったのが、
『発想工学のすすめ』(森政弘著・現東京工業大学名誉教授)
でした。
ここで、「発想」に魅了され、
「発明」 → 「特許」 という流れを見つけたのでした。
が、就職して2年間は、まったく組織の戦力にならず、
大変ご迷惑、ご心配をおかけしていました。
そんな気持ちになったときに、この本は、自分の支えにはなりませんでした。
むしろ、悩みを増幅させていたように思います。
特許事務所という職場は、「発想」を自らするところではない、というか、
そんなことをしていたら仕事の効率が落ちる、というところだったからです。
どうやってその悩みを克服したのか、明確には思い出せませんが、
弁理士試験に合格するまで、自分の気持ちを封印する
ということにしたような気がします。
なお、『発想工学のすすめ』は現在では絶版ですが、
森政弘先生は、ロボット博士として、あるいは仏教の研究家として、
現在もいろいろな本を出されていますので、
興味のある方は探してみてください。