あるソフト開発会社の技術担当取締役のT氏からお聞きしたことです。
部下に対しては、
『どうやったら楽が出来るか』を考えよ、といつもアドバイスしているとのことです。
これは、名言だと思いました。
良く、『必要は発明の母』と聞きますが、それよりも一歩踏み込んでいると思います。
「自分が何とかして楽をしようと思ったら、良いプログラムになっていく。」
T氏は「自分が怠け者だから」と笑っていました。
高校の時の数学の先生も言ってました。
「数学は、怠け者が楽をしようとして発展してきた学問だ。」
プログラムも同じですよね。
「真面目なプログラマは、問題解決能力に劣る。」というような話もされていました。
コツコツと積み重ねるタイプのいわゆる力づくによる解決は、
「真面目」であればできるが、制約条件が多いような難しい問題解決が必要な場面で
力を発揮できない、ということでしょう。
自らを怠け者、と茶化してしまうから、真面目な部下にとっては、
「真面目なオレの方が凄いし、長い目で見れば評価されるはずだ。」
というように考えてしまうのかも知れません。
しかし、怠けるために知恵を絞る、というのは、
健康的かつユーモラスだと思います。
プログラマにうつ病が多いと聞くたびに、心を痛めていましたが、
T氏のアドバイスはもっと広くプログラマに行き渡って欲しいと思いました。