表現されていないアイディアは、著作物に該当せず、著作権の保護対象外である
というのは、覚えていてもなかなか実感が湧かない。
そう思っていましたが、ある瞬間、合点がいきました。
ある企業の経営者から、以下のような質問を受けたのです。
「オレの経営哲学は、特許にはならんのだろ?!
だったら、オレの経営哲学を本にしたい。
その本に書いておけば、本の内容を真似したら、
著作権違反になるのだろ?!。」
まず、直感的におかしい! と思い、
瞬時に、理由付けを探しました。
「著作権法で保護されるのは、その本に書かれた文章や
図表をコピーされない、という権利です。
その本に書かれた経営哲学を真似て実践する人を
駄目だ、という権利はありません。」
この答えをしながら、
表現されていないアイディアは、著作物に該当せず、著作権の保護対象外である
というお題目が、すっきり腹落ちしたのでした。
暗記しておけば、理解できる瞬間がそのうち訪れるのです。
料理の本が色々ありますよね。
その料理の本に書かれている料理を真似してはいけないと思いますか?
この問いかけは、著作権違反にはならないという理由付けを
理屈っぽく補足するよりも効果があったようです。