「本題」に入る前のに掛かった時間やコストを、どのようにしたらいいのか?
知財コンサルティングをやりたい、と議論される方々において最も関心の高いことの一つです。
駆け出しの頃、先輩方には、
「まずお金の話をしろ、あとからはしにくくなるから。」
とアドバイスされましたが、
そうした先輩方も、前述のような相談事を想定してのアドバイスではなかったのだ、
と気づいたのは、最近のことです。
私にアドバイスをくださった先輩方は、現在の私ほどベンチャー企業、中小企業からの相談を
受けていたわけではなかったはずだから。
まずは、きちんと質問に答えられること、回答によって信頼を得ること、
が最も大切だ、と前回書きました。
「信頼を得られる回答」とは、親身になって相談内容を聞くことから始まります。
そこには、「その相談内容は手早く片付けて、本題に入りましょう。」
といった焦りがこちら側にあってはならないのです。
また、求められている回答と法的な模範解答とは異なるものである、
とつくづく感じます。
短期的に解決したい回答、中長期的に解決していくべき回答とを分けるなど、
知恵が求められるのです。
(2008年8月作成)