W社で総務の仕事をされているSさんは、知財制度に詳しい。
W社の社長さんが、知財についてちょっと質問する程度なら
たいてい、的確に答えられる。
しかし、時々、私宛に電話が入ります。
「社長が、私の話ではどうも納得してくれません。
的場さんにも聞いてみてくれ、とのことなので、
バトンタッチしていただけますか?」
その電話の声を聞いて、私は、
Sさんが熱心に知財のことを勉強されていることを
どうしてあの社長さんは認めてあげないのだろうか、
という思いが沸き上がってきました。
とはいえ、どれだけ的確に回答しても、専門家ではないから信用しきれない、
というのは、立場を変えれば理解できます。
専門家である、ということの重さを感じる瞬間のひとつです。
(2008年9月作成)