ある方との二度目の打合せ後に、頂いたメールに、
「最初から、あれを聞いていれば早かったのに。」
という趣旨の言葉が書かれていました。
しかし、その方がメールで書かれた「あれ」については、
最初の打合せ時に説明をしていた事項でした。
最初の打合せの際に、その方の関心事が別の方面に向いていたので
(別の方面に向いている、と私が判断したので)、
その関心事を中心にお話しをしたため、
その方の記憶に留まらなかった、ということだろうと思います。
相談を受ける側は、色々な場合分けを想定しつつ、
ヒアリングの中から相談者には不要な場合分けを削り、
必要と思われる場合に絞り込みながら、シンプルに伝えようとします。
打合せ時には関心がなかったことについて、
時間の経過や状況の変化に応じて、関心が高まってくる、
ということは、立場が変われば理解できます。
コミュニケーションは粘り強く、と諸先輩方が仰るのは、
上記の場合であれば、
最初に説明したじゃないですか!
とキレたりしてはいけない、ということでしょう。
抽象論として語られているビジネスの格言も、
こうして現場で体験しないと、格言の重さを実感できないモノですね。
(2008年9月)