ある政府プロジェクトのお手伝いで、
北海道の釧路にある企業を訪問し、ヒアリングしてきました。
ごく簡単に。
この会社の社長さんは、水産品の手作業処理を機械化する機械を製造しようとした。
が、調べたら外国企業の特許の存在が判明。
その特許を回避可能な機械を開発。
開発した機械の特許を出願し、模倣品の出現を抑制。
現在、固定客を持ち、且つ改善改良も進めている。
このように書くと、教科書通りの、ごく普通のことのように見えるでしょうが、
この会社の社長さんは誰に教わることもなく、自然にやってこられ、
現在もおやりになっています。
なお、当時のこの社長さんに対して、銀行などの金融機関が冷たかった、
という話もありました。
これまでの私の実感ですが、
初期投資が大変な頃に、特許出願費用を捻出する、
ということを 当たり前のようにやれる中小企業の社長は、なかなかいない!
なぜこの社長はできたのか、なぜ他の中小企業ではできないのか、
といったことを考えてみること。
これは、「知財コンサルティング、弁理士の業務範囲」
といった言葉やら定義やらを議論することよりも、やるべきことという気がします。
(2008年11月作成)