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◎人事異動の効用(1)

 定型化された仕事は、経験するたびに次第に効率が上がっていきます。
時間あたりの収益性は高まっていくので、定型化された仕事ばかりやっていると、
そこに停滞し、抜け出すのは困難になります。

 一般のビジネスマンであれば、「人事異動」というカンフル剤によって
組織も本人も、その停滞状態の打破を試みることになります。
それが人事異動の効用のひとつでしょうから。

 さて、特許事務所という職場では、前述のような効用がある「人事異動」が
なかなか行われません。
 組織としては、一時的に効率が落ちることをおそれるからであり、
本人としても、定型から外れることを嫌がるからであり、
お客様としては「分かってくれているヒト」が外れることに若干の抵抗があるからです。

 しかし、お客様は「担当者が代わること」については、
特許事務所サイドが想像しているほど抵抗がない場合が多いようです。
 特許事務所サイドにおいて、組織としての効率低下が怖い、本人も嫌がる、
という原因で、人事異動ができないのだろう、と想像します。
 特許事務所の業界は構造不況に入っており、ますますこうした傾向は加速するのでは・・・

(2008年12月作成)