あるプロジェクトにて、知財コンサルティングのインストラクターを
やらせていただいています。
そのインストラクターをやりながら気づいたことのひとつをご紹介します。
支援対象企業のヒアリングから戻ってきた受講生に対して、
その支援対象企業への提案内容をまとめてもらったところ、
こういう点を直すべきだ、こういう点はやめるべきだ
といった提案内容がいくつか見受けられました。
たとえば、
技術者のA氏に仕事が集中しすぎているから分散させるべき
という意見が、複数の受講生からありました。
しかし、支援対象企業の現状を冷静に見た場合、そのA氏がやっている仕事を
人を雇って振り分けられるのか、あるいは他のメンバーにできるのか、と考えた場合、
それには無理があるように思えました。
その一方、A氏が複数の役割を担っているからこその強みもある、と冷静に考えました。
そこで、A氏の役割をより効果的に遂行するための策を提案したい、
として、私の考えを整理し、受講生に公開しました。
客観的に見れば「弱み」であることも、切り口を変えれば「強み」にもなる
というのは、コンサルティングの教科書には出ていることですが、
実践はなかなか難しい。でも、この瞬間には、それができた気がしました。
弱みの強みへの変換
といったフレーズが頭のどこかにあるからこそ、
教科書的な知識を実践で活かすことができたのかもしれません。
(2008年12月作成)