この時代に比較的元気なメーカ系の中小企業の取締役の方の力説をお聞きしました。
特許制度は、売った後の発明では出願できないというのを何とかしてくれ!
という話。時々耳にする話です。
売れるか売れないか、分からないものまで出願なんかしていられない。
金がたくさん掛かるからだ。
売れたという結果の出たモノだけに特許が欲しい。
という趣旨なのですが、私にはどうも傲慢に聞こえます。
自由経済社会の中で、「独占」という権利を得ることができる制度を活用しようというのに、
リスクを自分で負わないのか?
会社設立の際に、自社の登記をすることに手間や費用を惜しむ社長はいません。
また、その登記費用を補助する、といった中小企業の施策など、聞いたこともありません。
特許出願などの権利取得について、中小企業であっても「当たり前の必要経費」として定着するには、
まだまだ時間が掛かりそうです。