ビジネスモデル特許が騒がれた頃、課金の方法や手段が特許されることが
たまにありました(私も実例の経験があります)。
さて、課金され、それを支払う人は誰なのか?
「受益者」である、というのが原則でしょう。
でも、受益者というのは、実はたくさんいるのでは、と考えることがあります。
たとえば、電話料金は掛けた方が支払い、掛かってきた方は支払いません。
しかし、掛かってきた方は掛けてきた方から情報を受け取る、という利益を得ている
と考えることもできます。
一方、掛かってきた方も、厳密には『いつ掛けられてもつなげてもらえる』というために
基本料金を支払っている、と考えられます。
結局、受益者負担の原則に対して「正しい」というルールがあるのではなく、
「妥当」、「適切」といったルールにて運営されているのでしょう。
そのように考えていくと、
「ルール(人間の取り決め)」のみに対しては特許しない
という特許法の運用は、妥当、適切、と納得した次第です。
(2009年4月作成)