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◎若さではなく柔軟性

 知財実務の場面では、「若い」ということが武器になる場面よりも、
「経験、実績」が武器になる場面のほうが、圧倒的に多いと思います。

 しかし、知財コンサルティングの、最も頭を使う場面では、
経験から来る先入観を排除し、お客様の真の課題を探る能力が求められます。
いわば「柔軟性」でしょうか。

 この「柔軟性」は、若さと相関関係がありそうですが、
知財実務を「経験の積み上げ」に傾きすぎて、
若くても柔軟性を失ってしまっている方は少なくないと思います。

 さらには、経験を積むと必勝パターンができるため、
その必勝パターンに沿わせようとします。 時間的にも経済的にも効率的だからです。
 その結果、ますます柔軟性を失います。

 「必勝パターン」に沿わせることなく、ゼロベースで考えるようにしないと、
柔軟性は徐々に失われる!
これは、あまたのビジネス書に同趣旨のことが書かれているので、信憑性が高いでしょう。

   柔軟性を既に失った方に、再び柔軟性を求めても無駄!

 柔軟性は鍛錬にも維持にも労力が掛かるので、それを嫌がる人は、若くても少なくない。
また、自身の経験に自信を持ってしまっていて、柔軟性の重要性を理解しないから。
(そういう方は、頭では柔軟性の重要性を理解するのでしょうが、行動面では拒絶します。)

   柔軟性の漸減に対する危機感を常に抱いているかどうか?

 これが、知恵の源 のひとつではないか、と思えてきました。

     (2009年5月 作成)