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◎進歩性などの説明

 特許出願原稿のチェック者から、以下のような質問がメールにて来たとします。

> 今回の案件にて押さえておくべきは、
> 従来のαを用いたシステムではなく、汎用のβを用いることが肝です。
> 特許出願用の原稿を見てみると、
> その「肝」になる部分が特許請求の範囲には無いように思えます。

 電話のほうが簡単でもあるので、電話で済ませてしまうことも多いのですが、
電話では、その場で消えてしまう、一人にしか伝えられない、などの問題が残ります。
 以下のような文面を用意してあれば、回答が簡単でしょうか。

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特許を取得するには、

  a)従来技術と同じでないこと
  b)従来技術から簡単に考え出せないこと

という2つの主な要件があります。

このb)の要件により、

  αだった業界においてをβに置き換えた

というだけでは、特許を取得できない、ということは明らかです。

したがって、「肝」という部分を、
御社がこれから特許出願しても、独占することはできません。

  αをβに置き換え、更に、γという技術技術も加えた、

という部分が必要です。

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 さて、問い合わせが来たときのために、いくつかのパターンを作っておこうと、
何度か試みていますが、
 実務上は、あまりにも質問のパターンが多すぎて、
あるいは、作成済みのパターンを探したり、組み合わせたりしているよりも
その質問に適した回答をゼロから作成してしまったほうが早いと思ってしまい、
なかなか実現しません・・・

(2009年6月 作成)