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◎予定調和の先へ/脇へ

 あるセミナー講師をした後、50代の受講生から

   先生(私のこと)のお話は、私の中で「予定調和」が無かったので
   居眠りをする暇がなかったです。

 という感想をお聞きしました。 彼が私に伝えたかったのは、

   ああこの話は、この方向に持っていくのだな。
   この話の〆は、ああいう辺りだな。

といった、「予想通りの展開」を全く見せなかったので、緊張感が保たれた、
ということかと思います。

 このセミナーでは、ユニークなストーリー立てをしていたので、
私にとっての彼の反応は、「予想通り」というか、してやったり、だったのですが、
彼からは「予定調和」というキーワードを頂きました。

 経験を積んでくると、どうしても会議の展開や交渉の行方など、
経験の中から似たような事例を記憶から引っぱり出し、
そうした記憶との調和を試みてしまう。

自分が講義を聴く立場であれば、
   先入観や予定調和をしないように、
自分が講師の立場であれば、
   予定調和の少しでも先へ(または脇へ)ずらしたストーリー立てを、
と心掛けたいと思います。

(2009年10月作成)