経験の乏しい分野での仕事の時には、考え込んで止まってしまう時間が多いものですが、
停滞を打破するには、まず手を動かす、ということに心掛けます。
たとえば、先行技術を調査する、調査して理解できるものから頭に入れる、
図面の下描きをしてみる、などです。
しかし、手を動かして始めてしまった仕事は、全体を見渡す、振り返る、
ということを忘れて突っ走ってしまい、大きく方向を違えてしまうという失敗も
時にしてしまいます。
ある程度の作業が進まないと、全体を見るには早過ぎる。
しかし、進みすぎると、後戻りや方向転換が怖くて全体を見ない。
なぜ進みすぎるのか、というと、「分かったような気」がして、
間違っているとは思えなくなり、全体を見たくなくなるのでしょう。
経験を積んで、こうした失敗をする確率が低くなるのは、痛い目を見るから。
しかし、たまに痛い目を見ないと、忘れた頃にやってしまう。
永い目で見て、全体としては進歩していると良いのですが、
「永い目」でみるのも、ちょっと怖いことですね。
(2009年11月作成)