先日、特許出願に対する拒絶理由通知の対応の一環で、審査官面談を申し出たところ、
対応いただいた審査官は、任期付き審査官のA氏でした。
何度かの審査官面談を経験した私としても、初めてです。
10年の任期の中で、ご自身が専門としていた技術分野を大きく変わることなく審査業務に携わるとのことで、
様々な技術分野を経験するというプロパーの審査官とは異なるキャリアを積まれるそうです。
A氏は、特許庁へ入庁される前は研究者であり、発明者として特許出願も経験されているとのことでした。
(プロパーの審査官は、発明者の経験はないでしょうからね。)
研究者としては、先行する特許出願のみならず、学術論文も眼にされていたようです。
審査官としては(一般の審査官より)かなり厳しい眼を持っていらっしゃるのでは?
という出願人(たる知財部担当者)の心配を察したのか、先回りされて
プロパーの審査官による審査とズレがないように努力しています
といったことを仰っていらっしゃいました。
一時期「官民交流」という言葉が、流行ったような気がするのですが、
民間出身の審査官とプロパーの審査官とが席を並べている姿をリアルに想像できたのは、
非常に貴重でした。
(2010年2月作成)