終電には余裕があるものの、夜も更けた駅中(えきなか)の立ち食い蕎麦屋。
一杯飲んだサラリーマンが小腹を満たすために蕎麦をすするお店で、場違いなベレー帽の女性。
私の隣で、蕎麦とご飯モノのセットをおいしそうに食べていた
その彼女が、店内を忙しく動き回る店員に一言。
そば湯ください
店内の客の目線が一斉に彼女へ集中する。
間髪入れずに、女性従業員(日本人)が答える。
済みません、そば湯はやってないんです。
そば湯を注文した彼女、その受け答えをした彼女。
天晴れ!あっぱれ! と、二人に対して心の中で拍手をした。
(2010年7月作成)