私の恩師は、「自分の天職」と信じた「教育」という仕事を、
人事上の「昇格」によって奪われることに反発し、職場を辞してしまったそうです。
30年以上前の公務員には、現在ほどの柔軟性がなかったのでしょうか。
想像ですが、職場を去る格好良さは、一瞬だったでしょう。
そして、周りの方は、潔さや格好良さよりも先行きを心配したことでしょう。
(私は、恩師が公務員をお辞めになったからこそ出会うことができたのですが)
その職場を辞したことを後悔されませんでしたか?
とお聞きする機会は、永遠になくなってしまいました。
ただ、「教育」にはずっと関わり続けていらっしゃいましたから、
恩師にとって、職場はどこであっても良かったのかもしれません。
さて今の私は、恩師がその職場を辞した時と同じ年齢になりました。
が、私の場合は、職場を投げ出すわけにはいきません。
私は、自分が作った職場で天職を探求し、天職に取り組んでいるのですから。
(2010年9月作成)