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◎白髪染め(1/2)

A; あのー、発明をしたんで、相談したいんですが・・・

B; はい、どうぞ。私は弁理士ですから職業上、守秘義務がありますので
  あなたの発明をパクったりしませんから、ご安心下さい。

A; はい、では・・・
  実は、「白髪染め」を考えたんです。

B; ほぉー、バケガク(化学)がご専門でいらっしゃるのですか?

A; いえ、そうではないです。
  今の白髪染めって、髪の毛を染める物ですよね。

B; ええ、そうですね。

A; 私、鼻毛が白髪になっていると、髪の毛が黒々としていても
  格好悪いと思うんです。 ジジィだな、年寄りだなぁ、って思うんです。

B; はぁ、それで、白髪になった鼻毛を染められる白髪染めを考えたんですね。

A; まあ、そういうことです。

B; それで、髪の毛用の白髪染めと、どこが違うんですか?

A; いやぁ、そんな難しいこと、分かりませんよ。
  白髪染めそのものは、同じでいいんじゃないですかね。

B; いえ、それでは発明にならないんで、特許も出せませんよ。

A; 何を言ってるんですか(怒)、鼻毛も白髪染めした方が良い、
  ということは、私が考えたんですよ。
  だから、『鼻毛を白髪染めする』ということを特許してもらいたいんです!

B; お気持ちは分かるんですが、Aさんは何にも発明をされてませんよ。
  『鼻毛も白髪染めできる道具があったらいいなあ』という願望を主張しているだけ。
  『飛行機やヘリコプタに乗らずに空が飛べたらいいですよね』と言っていることと
  なんら変わらないのです。

 *** このコラムは的場の作り話、フィクションです! ***

       (2010年9月作成)