A; あのー、発明をしたんで、相談したいんですが・・・
B; はい、どうぞ。私は弁理士ですから職業上、守秘義務がありますので
あなたの発明をパクったりしませんから、ご安心下さい。
A; はい、では・・・
実は、「白髪染め」を考えたんです。
B; ほぉー、バケガク(化学)がご専門でいらっしゃるのですか?
A; いえ、そうではないです。
今の白髪染めって、髪の毛を染める物ですよね。
B; ええ、そうですね。
A; 私、鼻毛が白髪になっていると、髪の毛が黒々としていても
格好悪いと思うんです。 ジジィだな、年寄りだなぁ、って思うんです。
B; はぁ、それで、白髪になった鼻毛を染められる白髪染めを考えたんですね。
A; まあ、そういうことです。
B; それで、髪の毛用の白髪染めと、どこが違うんですか?
A; いやぁ、そんな難しいこと、分かりませんよ。
白髪染めそのものは、同じでいいんじゃないですかね。
B; いえ、それでは発明にならないんで、特許も出せませんよ。
A; 何を言ってるんですか(怒)、鼻毛も白髪染めした方が良い、
ということは、私が考えたんですよ。
だから、『鼻毛を白髪染めする』ということを特許してもらいたいんです!
B; お気持ちは分かるんですが、Aさんは何にも発明をされてませんよ。
『鼻毛も白髪染めできる道具があったらいいなあ』という願望を主張しているだけ。
『飛行機やヘリコプタに乗らずに空が飛べたらいいですよね』と言っていることと
なんら変わらないのです。
*** このコラムは的場の作り話、フィクションです! ***
(2010年9月作成)