むかしむかし、あるところに、しゃちょうさんがいました。
しゃちょうさんのおともだちが、あるとき、とっきょをとりました。
おともだちのかいしゃはおおきくなり、そのひとはおかねもちになっていきました。
しゃちょうさんは、そのおともだちにたずねました。
どうやったらとっきょをとれるんだい?
おともだちは、
とっきょじむしょというところにいって、
べんりしというしごとをしているひとにたのんだ
とこたえました。
つぎのひ、しゃちょうさんは、とっきょじむしょにでかけていき、
べんりしさんにおねがいしました。
わしもとっきょがほしい。
わしのために、なにかとっきょをとってくれないか? どんなとっきょでもいいから
とおねがいしました。
べんりしさんは、こまってこたえました。
なにかあなたがはつめいをしてもらえないと、とっきょはとれません。
しゃちょうさんは、ききなおしました。
えっ、ここはとっきょをとってくれるとっきょじむしょでしょ?
とっきょをみつくろって、それをうってくれるところじゃないのかい?
べんりしさんはこたえました。
ここはおすしやさんじゃないので、とっきょをみつくろうことはできません。
しゃちょうさんは、がっかりしてかえりました。
(2010年11月作成)