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◎企画力、折衝力の例

 知的財産に関する啓発活動を行っている行政などの公的機関から、
セミナー講師や委員会活動の参加ということで声を掛けていただくことがあります。

 そうした際、
専門家  行政などの公的機関  中小企業や個人  という三者において、
専門家を動かす(拘束する)ギャラをどうするのか、
という点は、ハッキリさせていただく必要があります。
  
   「知的財産」は、私有財産ですから、
   その私有財産を誕生させる手続きなどについて、
   「公」がどこまで関わるのか、というポリシーがしっかりしていないと
   後々、おかしなことになりかねないからです。
   (少なくとも、私はそう考えています。)

 無知では「知的な私有財産(権利)」など取得できない。
知らない状態から、「知っている」状態にするのには、個人レベルでは時間が掛かる。
 時間を節約するために、他人に教わるのであれば、
その他人のギャラは、知らなかったヒトが払うべき。
 これは、大原則(受益者負担の原則)です。

 さて、「知らないヒト」を知っている状態にするならば、
税金を使っても(受益者が負担しなくても)いいんじゃないの、
ということで公的な機関が動くのは、まあ、納得できます。
よくある「無料セミナー」ですよね。

 しかし、公的機関の内部人材では処理できずに、外部の専門家を依頼する、
となったら、その専門家のギャラは誰が払うのか?
 この辺りのポリシーをハッキリさせる(企画する)のは、
きついことなのだけれども、とても重要なことです。
 ここには、企画力やその企画を進めるための折衝力が要求されます。

 知財コンサルティングという仕事を進めていく上で、
このような企画力、折衝力(広い意味での営業力、提案力とも言えます)の有る無しは、
大きな差になります。

   (2010年12月作成)