ある情報システムに関する特許出願について、拒絶理由通知が来ました。
出願には大きく2つの発明を特許請求していたのですが、
そのうちの肝心な方の発明には「拒絶理由を発見しない」とのことでした。
喜んで出願人(=発明者=経営者)に連絡したところ、
本件に関わる新規システムが殆ど利用されておらず、
未だに旧システムが稼働している。
これ以上続けても無駄だと考えます
とのコメントが返ってきました。
出願にも審査請求にもお金を掛け、しかも特許になる見込みなのに・・・
と「モッタイナイ」感覚が頭を持ち上げるのは、
代理人という職人仕事をしている職業人の感覚でしょうか?
それとも私固有の感覚でしょうか?
知財担当者がいる規模の組織であれば、
その担当者も、私と同じ感覚の方が多いと想像するのですが・・・
この経営者は、
使う予定がない特許に、これ以上の無駄な費用が発生することのほうがモッタイナイ
という思考なのでしょう。
こうした思考や決断を、自分が経営者であるという場面でできるだろうか?
自問してみると・・・
(2011年1月作成)