図表の作成能力が必須、ということを前回のコラムで書きましたが、
特許出願書類には、図面や表があるのだから、そこで鍛えられているはず
、と思われてはまずいので、補足します。
明細書に添付する図面や表は、発明者ではなく、自らゼロから作成していますか?
ほとんどの場合、発明者から頂く資料から作成していると思います。
私がコンサルティングの現場で感じる「図表の作成能力」とは、
ものごとや議論の対象に関する本質を表す図表を考え出す
ということ。
特許明細書で図面を扱っている、というレベルではなく、
「ゼロ」から考え出すスキルが必要なのだ、と感じるのです。
たとえば、知財だけでも特許や商標が絡んで難しくなるところに、
コンサルティングが関係する営業、流通、外注、マーケティング、・・・
といった要素までが絡んでくると、議論が混乱します。
そんなときに、大局的な見方をするために、図を描いてみる、
議論を整理するために分類分けをして、表にしてみる、
といったスキルが必要となります。
こうしたスキルが、特許明細書の図表の作成とは全く異なる
、ということを、こんなつたない文章では理解していただけないでしょうか・・・
(2011年4月作成)