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◎特許明細書の作成スキルで足りるのか(2)

 図表の作成能力が必須、ということを前回のコラムで書きましたが、

   特許出願書類には、図面や表があるのだから、そこで鍛えられているはず

、と思われてはまずいので、補足します。

   明細書に添付する図面や表は、発明者ではなく、自らゼロから作成していますか?

ほとんどの場合、発明者から頂く資料から作成していると思います。

 私がコンサルティングの現場で感じる「図表の作成能力」とは、

  ものごとや議論の対象に関する本質を表す図表を考え出す

ということ。
 特許明細書で図面を扱っている、というレベルではなく、
「ゼロ」から考え出すスキルが必要なのだ、と感じるのです。

 たとえば、知財だけでも特許や商標が絡んで難しくなるところに、
コンサルティングが関係する営業、流通、外注、マーケティング、・・・
といった要素までが絡んでくると、議論が混乱します。
 そんなときに、大局的な見方をするために、図を描いてみる、
議論を整理するために分類分けをして、表にしてみる、
といったスキルが必要となります。

 こうしたスキルが、特許明細書の図表の作成とは全く異なる
、ということを、こんなつたない文章では理解していただけないでしょうか・・・

   (2011年4月作成)