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◎ワンストップ・サービスの本質

 知財実務に限らず、各種の代理代行サービスでは、「ワンストップ・サービス」ということが盛んに言われています。
 お客様の組織の規模の大小に限らないと思います。

 一方、小規模の特許事務所は、専門の異なる特許事務所や他の士業との連携などによって、
ワンストップサービスの実現に工夫をしています。

 さて、「ワンストップ」に関しては、さんざん失敗してきて、ようやく分かってきたことがあります。
 それは、お客様の窓口になった者が、お客様に対して窓口を続ける、
責任を明確に口にしてお伝えすること。

   その件は、(同じ組織の)誰々が詳しいので、直接お話になってください

というのは、駄目なのです。
こちらとすれば、その「誰々」が一番スキルの高い専門家であり、一番のサービスだと思って
そのお客様に「誰々」を紹介しているのでしょうが、お客様からすると、

   全てをお前に頼んでいるんだ

という気持ちを裏切ることになる場合が極めて多いのです。

 こうしたお客様のご要望は、
   私(のみ)が全て窓口になります
、というサービスこそが、お客様にとっての「ワンストップ・サービス」なのであり、
「私たち」ではないのです。

 「そんなこと無いよ、きっと」と思った方、
私と同じように何度かの失敗をすることでしょう。

      (2011年4月作成)