知財実務に限らず、各種の代理代行サービスでは、「ワンストップ・サービス」ということが盛んに言われています。
お客様の組織の規模の大小に限らないと思います。
一方、小規模の特許事務所は、専門の異なる特許事務所や他の士業との連携などによって、
ワンストップサービスの実現に工夫をしています。
さて、「ワンストップ」に関しては、さんざん失敗してきて、ようやく分かってきたことがあります。
それは、お客様の窓口になった者が、お客様に対して窓口を続ける、
責任を明確に口にしてお伝えすること。
その件は、(同じ組織の)誰々が詳しいので、直接お話になってください
というのは、駄目なのです。
こちらとすれば、その「誰々」が一番スキルの高い専門家であり、一番のサービスだと思って
そのお客様に「誰々」を紹介しているのでしょうが、お客様からすると、
全てをお前に頼んでいるんだ
という気持ちを裏切ることになる場合が極めて多いのです。
こうしたお客様のご要望は、
私(のみ)が全て窓口になります
、というサービスこそが、お客様にとっての「ワンストップ・サービス」なのであり、
「私たち」ではないのです。
「そんなこと無いよ、きっと」と思った方、
私と同じように何度かの失敗をすることでしょう。
(2011年4月作成)