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◎研究者による特許の換金

 公的研究機関に勤務する弁理士S氏と議論した概要です。

 彼が手がけて、多少のお金になった案件はほぼ全て、

   小さい会社とはいえ、既にビジネスを立ち上げ、
   サービスも開始していた、サービス内容に関して特許を持っていた場合、
   そのサービスをやりたいという大手とのライセンス交渉が
   特許の存在にて、少々有利に進められた

というものだったそうです。

   ビジネスを自らやっているか否か、が分かれ目。
   
   特許を取得済みでも、
   アイディアだけを会社に持って行ってお金になった経験はない。
   (彼は、大学の先生からも、頻繁にこの手の相談を受けている)

とのことでした。

 実は、上記の議論は、私が以下のような事例を経験した後に、
S氏の見解も尋ねてみたくて行ったものでした。

 私が、ある大学の先生から彼が取得した特許の使い方について相談された際、
自らビジネスをするつもりがあるかどうかをお聞きし、

   ビジネスをするつもりはない。ライセンス料だけ欲しい

とのお答えでした。 それに対して私は、

   まず無理です。
   私にライセンス交渉の代理をしろ、ということでしたら
   できませんので、お断りいたします。

と回答させていただいたのでした。

 私もS氏も、その結論に大差はありませんでした。

    (2011年5月作成)