特許明細書や図面は、「書いてあるか否か」だけが勝負である、とは、
色々な場面で言われることです。 審査、審判、訴訟、・・・
しかし、「技術文献」としては、明確に書いていなくても、
行間から出願人の備えている技術力や実験の積み重ねなどが感じ取れることが
少なくないはずです。
このことを逆の立場から考えれば、
必要最小限のことを書き、行間を読ませる
というようなテクニックも、出願の目的によってはあり得るし、必要なことではないか、
ということになります。
行間を読ませるような特許明細書は、キーワード検索などではヒットしにくい、
とも考えられますし、実際にヒットしなくて困った経験もあります。
その一方で、そうした明細書は、その技術分野の当業者を感心させたり、
唸らせるような明細書 となるかもしれません。
翻訳が難しいかも、という新たな問題も含まれるかもしれませんが。
(2011年5月作成)