倫理研修を受講しました。我々の業界において資格を継続するための必須研修です。
グループでの討議が中心となっているこの研修。
課題の事例に対して、どのような言動や不作為が問題であるかを指摘し合ったり、
どのように改善すればよいのかを話し合いました。
最初に戸惑ったのは、条文や会例のどこに該当するからダメなのか、を指摘せよ、
という課題も含まれていたこと。
倫理やコンプライアンスというのは、
法令や規則に定められていないことであっても、
慎むべき言動を慎んだり、積極的に行うべきことを行う、
というのがコンプライアンスである
と思っていました。
そのため、
どの条文に該当するのか、
この条文のこの文言を拡大解釈すれば該当するのではないか、
といったことを探すことに注力するグループメンバーに違和感を覚えました。
しかし、研修を終えて冷静になってみると、研修中には気づかなかったことに気づきました。
条文や規則などは、抽象的に書かざるを得ないものです。
また、不毛な水掛け論を繰り返さないように積み上げられたのが条文や規則なのであろうし、
抽象的な条文や規則ではカバーしきれない実例を重ねることで、条文や規則が進歩し、
倫理規範がさらに積み上げられていくのである、ということにも気づかされました。
(2011年6月作成)