知財検定に関する参考書の編集者と議論になったことです。
『・・・という場合には、進歩性は否定されない。』という記載を、
初学者が読んで理解できますか?
私は、表現として難しいので、『進歩性がある』と書いてあげたい。
と提案しました。すると編集者は、
『進歩性がある』と書いてしまって、大丈夫なのですか?
と尋ねられました。
正確ではないかもしれないが、分かりやすいでしょう?!
本なのだから、「正確でない」という批判を浴びたくない、
という編集者の意図を感じたので、
「本」に求められるのは「正確さ」なのか「分かりやすさ」なのか?
その本の編集ポリシーに委ねられるべきでは?
と私は発言しました。 短い議論の後、編集者の答えは、
分かりやすく書き直された箇所は、他の方にもチェックして頂きます
でした。
その瞬間は、ポリシーを決めろよ! という気持ちでしたが、
時間をおいてみると、その答えが妥当である、と思えてきました。
「分かりやすい」かどうかも主観なので、あるヒトには分かりやすくても、
別のヒトには分かりやすくはないかもしれない、ということですから。
(2011年7月作成)