タイ焼き(たい焼き)とは、
小麦粉などの生地に餡(あん)を入れて鯛の焼き型に入れて焼いた和菓子
というような表現になるでしょうか。
ここで正確に定義する必要もないかもしれませんが、「魚の鯛を焼いた食べ物」と勘違いされてもいけませんので。
さて、鯛の焼き型には大きく二種類があり、複数匹を一度に焼き上げる型と一匹用の型とがあるそうで、
前者を「養殖物」、後者を「天然物」と呼ぶそうです。
(味にうるさいということはない私でも、「天然物」の方が美味しい、ということは分かります。)
この区別用ネーミングは、秀逸!と思いました。少ない文字数で本質を突いており、ユーモアもあるから。
似たような商品を区別する、自社製品の中でのランク付けをする、といった際に参考となると考えました。
ついでに「タイ焼き」のルーツを調べてみたら、「今川焼き」の変形である、という説が有力なようです。
鯛に限らず、様々な形(特に動物)が販売されたようですが、生き残ったのは「タイ」だった。
縁起が良い、しかし滅多に食べられない、といった点が庶民から支持された、という分析を目にしました。
この点も、「商品開発、マーケティング」には参考となりますね。
余談ですが、以前の勤め先の近所に歴史ある名店がありました。
何曜日の何時に行っても行列ができていて、待たずに買えたことがありません、
しかし、職人さんがたくさんの一匹用の型を踊るように巧みにひっくり返している姿を見ていると、
飽きる前に順番が回ってきたことを思い出します。
そのタイ焼きの価格には技を見せて貰えるという「サービス」まで付いていたのですから、お買い得でした。
(2012年1月作成)