ある会社を訪問した帰り。冷たい雨が降り始めました。
さて、乗ろうとした女性運転手のタクシー。助手席に大きな段ボール箱が乗せてありました。
私ひとりなので問題なく乗れたのですが、
3人以上のお客さんだったらどうするんだろう?
とチラリ考えました。
が、気にとめるほどのことでもなく、最寄り駅までの間、取り留めのないお喋り。
ちょっと北の方面の訛りがありました。
程なく駅前に着き、お金を払って降りたら、
あっ、お客さん、これ!
と、呼び戻されました。
そして、運転手さんが先ほどの段ボール箱から取り出して手渡ししてくれたのは、リボンの付いた小さな箱。
バレンタインデーだからね。
一粒しか入ってないけど美味しいよ!
仕事場に戻ってから、ハート型をしたその一粒を口に入れ、一句。
氷雨断つ ぬくい訛りの 運転手 <__>
(2012年2月作成)