一昨年の秋、「あなたの会社のお宝発見」というセミナー講師をやらせていただいたのですが、
そのセミナーを聞きに来て下さったある社長さんと、先日、お話をする機会がありました。
自分の会社に当てはめてみると、どうなるでしょうか? という質問を頂きました。
セミナーでの話は、過去の例、想定事例、一般論になってしまっていたからでしょう。
彼の会社の事業内容やお客様からの評価などをざっとお聞きしたところ、
うちにしかできない技術がお客様から評価されていると思っているのですが・・・
と仰いました。 私は、以下のように答えました。
御社の強みは、「技術」ではなくて「在籍されている職人さんの技能」だと思います。
「技術」は文書化でき、客観的に伝達できる。
文書化ができない、個人技であるならば「技能」と言うべきではないでしょうか。
今後、御社のアピールをする際に、「技術」を「技能」と置き換え、
この二つの言葉を区別して使われると良いのではないでしょうか。
その社長さんには、「今度、改めてお越し頂きたいので、よろしく」と、大変喜ばれました。
「知財コンサルって、カネになるのか?」という冷めた、あるいは軽蔑したような言葉は
イヤというほど耳にしています。
上の事例をお話ししたって、「そんなの、特許法の教科書通りの知識じゃねえか」と
返してくるでしょう。
そういう言葉を発する人に向かって言っても、理解されないであろう反論を、ここでします。
お役に立つ、というのが先決ではないですか?!
(2012年3月作成)