同業者と呼べる知人と久しぶりに会食しました。
彼が関わったという案件の話を、ふんふんと聞いていたのですが、
最後に彼が、
最終的に訴訟には勝ったのだけど、なんか虚しいんだよ
とため息をつきながら、ビールジョッキを置く。
なぜ虚しいと感じるのか、と尋ねると、
お客さんの要望通り、相手をやっつけはしたけれど、
お客さんにもたくさんカネを使わせることになったからかな
とのこと。
訴訟で結論を出した、というくらいだから、かなり長期間の闘いだったのでしょう。
とすれば、
自分たちは何に勝ちたいのか
何を得たいのか、勝つことで得られるのか、
得られるかもしれないけれど、失うモノがないだろうか、
失うかもしれないモノは、勝つことで得られるモノよりも痛いのではないか
と、立ち止まって考えるべき時期があったのではないか?
当事者ではない自分は、彼の話を思い出しながら、そんなことを考えました。
(2012年4月作成)