小学生に落語などの伝統芸能を伝える、というお手伝いに関わったことをきっかけとして、
日本人の文化に根付いたコミュニケーション、ということに興味を持ち始めました。
また、以前からCM(コマーシャル)に興味があります。
そんな私ですので、
CMに関するコラムをたくさんお書きになっているコラムニストの天野祐吉さんと、
落語家に弟子入りもされたという作家の荻野アンナさんとのラジオ対談を聞く機会があり、
非常に参考となりました。
腕に包帯をして病院から出てきた近所の顔見知りに、
お怪我ですか?
と声を掛ける場面があったとすると、その声掛けの真意は何か?
怪我をされて大変ですね。
私に何かできることがあったら遠慮無く言って下さいね。
という意味を含めている。それなのに、
包帯してるんだから怪我したんだよ、見りゃ分かるだろ!
と返してしまう日本人が増えていないか?!
天野さんは、そんなことを憂い嘆いていらっしゃいました。
それを受けた荻野さんは、フランスでの買い物のシーンで、
ボンジュール、メルシー、というやり取りには、
私はあなたの敵ではありませんよ
という意思表示が含まれている、と仰っていました。
駅の KIOSK が「New Days」に代わり始めているのは、
KIOSK のオバチャンとのコミュニケーションが苦手な人が増えているから、
という分析をどこかで読んだことがあります。
東日本大震災にて「絆」という言葉が取り上げられましたが、
「お怪我ですか?」と声を掛けたり掛けられることの苦手さを克服する方向へ
行ってくれるでしょうか・・・
(2012年6月作成)