70代後半になった父に、パソコンを教える機会がありました。
パソコンのスイッチを入れ、
デジタルカメラにて撮影した画像データを、パソコンの画面で閲覧する、
ということができるようになるまで、夜に約2時間を掛けました。
翌朝、もう一度やってみよう、ということになり、
父は、細かな手順を、自分なりの言葉でメモしながら、操作を進めていきました。
「アイコン」、「ダブルクリック」、など、話を進めるのに必要な用語までも
メモしていく父の姿を見て、
何気なく使ってしまっていた用語がたくさんあり、
そのひとつひとつの用語や概念を理解しているかどうかの確認が
易しく説明することがどれほど難しいか
ということを、改めて思いました。
教える側に求められる心構えとして「根気強く」というキーワードがあります。
「根気強く」を言い換えると、「相手の立場で」なのでしょう。
「相手の立場」を想像するには、自分に時間的精神的な焦りがない、ということが重要でした。
今日は泊まり込みで!
と決めてしまうと、私の中の時間的精神的な焦りがなくなりました。
結果として、父の知識を定着させることにもつながったのではないか、と思います。
(2012年8月作成)