仕事を分解してみると、「客体(何を)」と「主体(誰と)」とに分けられます。
客体は、品質、納期、価格などに分けられますが、ここでは触れません。
「客体」は、発明品であったり、特許明細書の原案だったりするのですが、
「主体」は、お客様という「人」です。
そのお客様は、発明者、知財担当者、といった「個人」という側面と、
お客様の会社という「法人」という側面とがありますが、法人については、ここでは触れません。
さて、主体である「誰と」は、依頼を引き受けた人間との関係、すなわち「人間関係」です。
つまり、人間を相手に仕事をするのです。
当たり前じゃないか、と思われるかもしれません。
しかし、知財の実務に関わっていると、
何の仕事をしているのか(したいのか)
ということにばかり気を取られ、
誰と仕事をしているのか
ということを意識していない弁理士が少なくない、と感じます。
(以前の私はそうでした・・・今も、か?)
主体が「品質や納期や価格」をこのくらいに、と求めている、ということを把握すれば、
把握して「何を」に反映させればそれでいい、という仕事で良いのでしょうか。
「何を」の質を高めるために勉強することは必要ですが、
「誰と」と良好に仕事をしていくための勉強は不要なのでしょうか。
「人間関係」は得意ではない私ですが、『誰と仕事をしているのだ』ということを意識するようにしています。
意識できない時は多くの失敗をしていると振り返ることができますし、
意識できた時は比較的良い仕事として終わることができているように思います。
(2012年11月作成)