知財コンサルティングにて関わらせていただいた企業の社長様から、以下のような趣旨の連絡を頂きました。
我々の周囲では、こんなことに困っている。
最初から設置すれば問題ないが、後付けできる安価な製品が今のところ市場にはない。
社内の技術を使ってちょっと試作をして実験してみたが、なかなか良い。
特許が取れるよね?
上手く行けば新規事業となりそう。ということで、良いお話です。
しかし、『今のところ市場にはない』ということで走り始めてしまうのは危険・・・
さっそく特許調査をしてみました。
すると、似たような考え方の特許出願が数件、見つかりました。
半数は個人発明家による出願であり、特許が成立しているモノは1件だけでした。
この調査結果を、「邪魔になる特許がなさそうでラッキーだった」と考えていただけるのか、
「着手の前に調査をしてもらえば良かった」と考えていただけるのか。
行動力のある会社、そうした会社を牽引する社長さんは、
現在の市場にないのだから、すぐに着手しよう
と考えてしまいがち。
「着手の前に調査」と考えていただけるようにするには、時間を掛けた信頼関係の構築が必要です。
(2013年2月作成)