あるメーカにて開発者A氏とのミーティングにて出てきた話を脚色して、以下にご紹介します。
そのメーカの開発者A氏が属する部署では、開発担当者が製品のネーミングまでを担当することになっているとのこと。
A氏からお話を聞いていると、開発は好きだがネーミングは嫌いだ、とのこと。
よくよく聞いてみると、嫌いな理由は、
A氏が提案するネーミングに対して上司B氏がダメ出しや注文を付けるだけで代替案は出してくれないから、とのことらしい。
知財担当者C氏に尋ねてみると、A氏の部署から挙がってくるネーミング(商標)の調査依頼は遅れ気味とのこと。
すなわち、製品を市場に出すタイミングで商標登録が終わっておらず、出願がギリギリ済んでいることが少なくないとのこと。
製品が市場に出すギリギリになればB氏もokと言わざるを得ない、
というタイミングでA氏がネーミングをB氏に出していることも推測されました。
製品を市場に出すタイミングで商標登録が完了するスケジュールでネーミングを完了させて欲しい、
ということを、B氏にお話しさせてください
と、私はC氏に提案させていただきました。 しかし、C氏の反応は鈍い。
C氏としては、B氏に口出しできるポジションや立場ではない、あるいは人間関係を気遣ってやりにくいのでしょう。
しかし、ここでC氏に動いてもらえるような提案ができなければ、知財コンサルティングにならない。
製品を市場に出すタイミングで商標登録が終わっていなければダメなのですよ
という発言をするところで留まっていては、何も変わらない、変えられない。
ここが智恵の絞りどころです。
(2013年3月作成)