ある製品の試作品ができたので見て特許出願して欲しい、という連絡を頂きました。
先方へ出向いて試作品を見せていただき、デジタルカメラで色々な角度から撮影しました。
図面はありますか? とその試作品を担当されたエンジニアにお尋ねすると、
その試作品とは一致していないけど、だいたい同じだから
とコピーを頂きました。
A2サイズの大きなコピーだったこともあり、予め折り畳んで下さいました。
後で思ったのは、折り畳まれたコピーを億劫がらずに広げ、試作品との不一致点について、
説明を聞いておけば良かった、ということでした。
職場に戻って、そのコピーと写真とを見比べてみて、困ってしまいました。
少々の違いならばともかく、試作品の特徴点を示す部品さえ一致していなかったのです。
一般に、エンジニアの方々が自分のために作成する資料は、あくまで自分のための備忘録。
図面通りには行かなくて、現場合わせで試作品が出来上がっていったのでしょう。
図面のデジタルデータまでも頂いたのですが、不一致点の確認を怠ったために、
効率の悪い仕事になってしまいました。
(2013年3月作成)