2009年後期に、学部生の「知的財産法」という授業を臨時で引き受けました。
担当することになっていた先生の急なご都合によって、緊急に「臨時」で担当することとなり、
毎週の授業準備で大変な想いをしました。
その頃の私は、アントレプレナー専攻の大学院生に対する「知財マネジメント」しか担当しておらず、
学部生のための「知的財産法」の授業をするコンテンツは手元になかったからです。
さて、本年の「知財マネジメント」第一回目の授業で嬉しいことがありました。
授業終了後に話しかけてきてくれた学生さんが、学部時代に私の授業を受講してくれたとのこと。
しかも、私の授業で知的財産に興味を持ち、「産学連携と知的財産」を卒業論文のテーマとしたと。
まだまだ知的財産のことを知りたいので、「知財マネジメント」も受講します
と言ってくれました。 嬉しかったです。
知財管理技能検定を受検したり、弁理士試験に興味を持った、という学生さんは
これまでもいましたし、それは想像できる範囲でした。
しかし、コンピュータサイエンスを専攻していた学生が知的財産を卒論のテーマとするとは、
想像もできませんでした。
「毎週大変だったよなぁ」ということばかりが思い出された臨時講師でしたが、
それを良い思い出に変えてくれる出来事でした。
また、知的財産にのめり込む学生も(確率として高くなくても)いるのだ、
という経験として、私の気を引き締めてくれるものでした。
(2013年4月作成)