知的財産は、「管理」や「マネジメント」という言葉と強く結びついています。
私が9年関わらせていただいているアントレプレナー専攻での科目も、「知財マネジメント」という科目名となっています。
「知的財産を学ぶ」という目的のひとつは、誕生する知的財産を管理して収益を上げたり
出費を抑えたりすることです。企業におけるポジションも「管理」という側面が大きいことは否定しません。
しかし、どの学部でも同じように、「管理」という側面からばかり教えることには疑問があります。
創造する、という立場になるであろう学生が在籍する工学部、私が昨年から関わらせていただいているデザイン学部などで、
「管理」という側面から教えていては、創造を萎縮させるおそれがある、と考えています。
創造と組織との関係を論じた本(何だったか忘れてしまいました)の中に
管理は創造を産まない
という言葉があります。
知財の知識が、管理ではなく創造に役立つよう、創造の原動力、創造のエンジンとなるよう、
私が関わる学生さんには伝えたいと、常に考えています。
(2013年7月作成)