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◎地域活動への参加とその壁(3/5)

(6)小学校のサークル活動
 一般の「子どもを交えたサークル活動」を通じて得た知り合いは、その後に地域貢献に繋がるような深い関係へ発展しづらい。
「子ども」が中心となっており、大人は我慢していて楽しんでいないことがひとつの原因かもしれません。

 私の場合、子どもが小学校へ入学した際、PTAのサークルとしての「オヤジの会」に誘われ、入会しました。
会の設立者からは、
   「子どものために、ではなく、オヤジたちが真剣に遊ぶ姿を見せられるイベントを企画、運営する(している)」
という力強い言葉で勧誘していただきました。
 ジャガイモ掘りとカレー作り、学校の校庭へテントを張って一泊するキャンプ、カヌー教室など、
子どもがワイルド且つ安全に参加できるイベントをいくつも経験しました。
 自分以外の子ども達に接し、彼らに喜んでもらい(時には叱りつけ)、地域に貢献したかな、という実感がありました。
この実感(喜び)は、メンバーで共有することで、更に大きくなりました。

 こうしたサークルが存在するか否か、で選択肢が大きく変わっていくことは間違いないと思います。

 なお、隣の小学校にも同じような「オヤジの会」がありましたが、私の子どもが入学してまもなく、
活動休止状態になっていました。 サークルの存在だけでなく、活動の継続がされているかどうか。
この辺りは、参加メンバーの数や質にも大きく関わっています。

(7)自分の子どもで精一杯
 さて、これだけ良い経験をできるサークルなのですが、オヤジメンバーが大幅に増加する、ということはなかなかありません。
我々が企画した色々なイベントに参加してくれるオヤジを勧誘するのですけれど。
 多くのオヤジ達は、自分の子どもで精一杯だからなのでしょう。
 結婚や子どもの誕生という機会によって自分一人から家族へ、と関心が広がっても、
家族から地域へ、と広げるのは、気持ちの上で「簡単」ではありません。しかも切実感がないのです。
 この辺りが、地域活動へ参加する場合の大きな「壁」のひとつだと思います。

 上記したオヤジの会は、
   できるときにできることを!
という活動方針を掲げていました。
 この活動方針が、自分の関心事を「家族から地域へと広げること」に対するハードルを下げてくれた、と今は思えます。
「できる」と宣言した時には精一杯やることを求められ、しかも仲間がサポートしてくれたから。
活動を無理なく継続するための知恵として、素晴らしい方針だったと、今でも思えます。

      (2013年11月作成)