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◎超短編小説 ヘタレ男が下を向く(1/10)

 01. 「サプライズ’」

 こんなのサプライズじゃねぇよぉ・・・

 サプライズされた彼の顔が引き攣っていた。

    そして、下を向く。

 02. 「占い’」

 彼女は、占いの上級者である。

 毎朝「獅子座×A型×本日一番」でヒットした占いだけを見るのだ。

    そして、下を向く。

 03. 「メール’」

 メールありがとね、嬉しかったわ、と言われた。

 いつの、どのメールのことだろう・・・

   そして、下を向く。

 04. 「目’」

 目に眩しいほどの美少女だった。

 しかし、言動が目に余る少女だった。

   そして、下を向く。

 05. 「美女’」

 いくら等身大ポスターでも、しょせん2次元世界の美女じゃないか!

 ですから、来年は3Dプリンターで・・・

   そして、下を向く。

 06. 「雨’」

 彼女と喧嘩したって? 大丈夫、雨降って地固まる、って言うだろ。

 でも、土砂災害警報が出るほどだったんだ。

   そして、下を向く。

 07. 「ご馳走’」

 上司にご馳走になった。

 この店は学生時代に良く来ました、とは最後まで言えなかった。

   そして、下を向く。

 
 08. 「前置き’」

 前置きが長くなりましたが・・・

 え、今までのは前置きだったの?

   そして、下を向く。

 09. 「後悔’」

 後悔先に立たず、と昔から言われてるんだから、ちゃんと準備しなさい。

 毎回しっかり準備、しているつもりなんですけどね。

   そして、下を向く。

 10. 「二等’」

 周囲の予想を覆して、二等を獲得した。

 嬉しかったのは、一等がアイツと知るまでだった。

   そして、下を向く。

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 こちらが ↓↓↓「超短編小説(それでも前を向く)」のオリジナル

    http://www.game-roots.com/100/#

     (2013年秋作成)